日曜日の午後1時、どのチャンネルを観てもなんとなく憂鬱な雰囲気が漂い始める頃、「噂の東京マガジン」からはひときわ「何をするにもメンドクサイ」感じがプンプンしてくる。
ロケ先で捕まえた若い女の子に料理をさせる「やってTRY」というコーナーがある。
「いくらなんでもバカすぎる」という子は放っておくとして、気になるのは、その料理の仕方について「あれあれなにやってんだよ」とイチャモンをつけるあのナレーションが「意地悪すぎ」やしないか、という点だ。
いきなり「かき揚げをつくれ」と言われたって、「できなきゃおかしい」というほどのことでもなかろうに、あのナレーションは聞いていて不快になることの方が多い。
好きなのは「1丁目1番地」というコーナーだ。「天下の男前」志垣太郎が、各街の「1丁目1番地」を探し求めて歩く。この志垣太郎が、りりしい眉毛に似合わず多弁な男で、こういう「紀行もの」には向いている。
ただ、この男の「特異さ」は「この顔で多弁」なところだけではなく、その「ファッションセンス」にある。町歩きに向かないだけではないその独特なコーディネイトからは目が離せない。
おとといなどは、とっくり部分がたっぷりたるむほど高い白のハイネックの上に、これまたワンサイズ大きな黒のフード付パーカー。しかもそこには「レッド・ツェッペリン」のロゴが光っていた。
袴の似合う、そう、「あかんたれ」に代表される花登筺作品の趣を今に伝えるその風貌にレッド・ツェッペリン。ジョン・ボーナムも浮かばれます。
関西人ばかりの「噂の東京マガジン」。志垣ががんばらないと。