ため録りしておいても時間がなかなかとれず最後の5話を観ていないのだが、放送も終了しており話題として古くなってしまうのでTBS昼ドラ 「吾輩は主婦である」 の事を。
全40話という長丁場のため脚本の宮藤官九郎自身も
「20話から30話ぐらいは 『逆ギレ』 のような脚本」
と言っていたように、ヤケクソというか遊びが満載で面白かった。
確かに主人公・主婦みどり自身のセリフ、彼女に対するまわりの登場人物の接し方も 「夏目漱石が乗り移った・乗り移ったと知っている・知らない」 というそれぞれの立場から言えば細かくつつくとアラはあったかも知れない、けどどうでもいいや。
よく昼ドラは 「元アイドルのリサイクル」 と言われる。 私も、「クドカンが昼ドラをやるらしい」 で喜んだ後 「主役は斉藤由貴らしい」 と聞いて 「他にいなかったのかよ」 と少しテンションが下がったものだった。
しかしこのドラマで一番よかったのは誰でもない、斉藤由貴である。 まず声がよく出ていた。 「漱石が乗り移って横柄な口を利く主婦」 の役を考えると、松下由樹なんかもパッと思いつくかも知れない。 「ミラクルタイプ」 でもそんなだし、踊れるし(ミュージカルシーンがあるので)。 でもタレ目でぼんやりしている斉藤由貴の方が漱石とのメリハリがついたし、松下のようにミッチーより踊れてもそれはそれでうるさかっただろう。
今から20年前、斉藤由貴はとても人気があった。 出す曲出す曲トップテン入りしていたし、主演したNHK朝ドラは高視聴率を獲った。 確か相当長い間 「最も高価なテレフォンカード」 は斉藤由貴のものだったはずだ。 そんなに人気があったのにあまり斉藤由貴の全盛時のことは話題にならない。 インパクトに欠けるのである。 ひょっとしたらあの人気は 「なかったことにされる」 のでは、という気もしていたが、「代表作は吾輩って言っちゃえよ」 と思うほど活き活きした斉藤由貴だった。
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