サングラスというものはただかけているだけでも 「ポーカーフェイス」 とか 「あまり笑わないひと」 みたいなキャラがつく。 アラーキーのサングラスと一時期の吉川晃司のサングラスを比べるとわかりやすいように、レンズが大きくなるにつれて 「近寄りがたい度」 は高くなるような気がする。 別に本人は機嫌がよくても、見る側が勝手にキャラをつけてしまうのだ。
年配のご婦人が身に着けている、“つば”のとても大きなサンバイザー。 通販番組で初めて見たときには 「こんなもん売れるか」 と小バカにしていたのだが、どうしてどうして今や立派に市民権を得て、ご婦人の美しいお肌を守っている。
しかし、「いわゆる一般的なサンバイザー」 として緩やかな角度でかぶっているご婦人はともかく、つば部分を垂直にしてかぶっているご婦人も結構いらっしゃる。 なんだか顔を覆う部分が多ければ多いほど 「秘めたる意志のどす黒さ」 を勝手に想像してしまうので、そんなご婦人がたまたま2~3人連なっているとそれはもう立派に 「怖い」 と言っていい。
「クラリスを奪いに来やがったな!」
私はそう呟いている。 そのご婦人方がカサカサと歩きでもしたら、わああああと声を出して逃げるだろう。