いつも使っているハンカチがまだ乾かないので、第一生命にもらったハンカチを後ろポケットに入れて歩いていた。 こっちのハンカチはちょっと大きいのでポケットから少しハミ出る。
さあ風呂に入るか、とジーンズを脱ぎイスに掛けたところ、ハンカチのポケットからハミ出た部分にはネイビーの地にめちゃめちゃ映えるゴールドの刺繍で
MICKY MOUSE
の文字、そしてあのねずみの化け物のシルエットが輝いていた。
しまった!「わざとそうやっている」 と誤解されかねないほど見事にその部分だけがポケットからのぞいている。 狙ったように煌めく黄金のロゴマーク。 クルマのリアウインドウに好きな(しかしダサイ)ミュージシャンのステッカーを貼っているヤツより恥ずかしい。
今日街で私の後ろ姿をみた人々はきっと私を 「ミッキー」 と呼んでいただろう。 全身黒に近い服装をしていたので 「黒ミッキー」 と言われていたかも知れない。
そういえば5年ほど前に通っていた取引先に行く途中のミニストップで、朝はいつも腹の痛い私は毎回青白い顔をしてトイレに駆け込んでいた。 猛スピードで済ませていたので 「うんこじゃないよ」 という何食わぬ顔をして日清どん兵衛とわかめおにぎりをレジに出していたが、店員の間では 「うんこ」 と呼ばれていたと思う。
妻もセブンイレブンで毎日のようにおでんを買っていた時期があったので 「“おでん”て呼ばれてるかも」 と言っていた。 私がバイトをしていた時の経験からいっても、店員が 「いつも同じものを買う人、同じ行動をとる人」 のことを何のヒネリも無しに、“いつも買うもの、いつもすること”で呼ぶケースは多々ある。
大学生の時私がバイトしていた駅前のパン屋には
「終電カレーパン」 と呼ばれる客もいたし
「パンの耳」 もいた。
さしずめ今の私はあそこの本屋では 「週刊文春」、あそこのセブンイレブンでは 「フリスク」、あのラーメン屋では 「並」、そしてあそこのホテルでは 「うんこ」 と呼ばれているのだろう。 うんこ歴が長い。
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