接待されて帰ってきた妻が開口一番
「フランス人形みたいですね、って言われた」
とこぼした。 「こぼした」 のは、それを決して褒め言葉とは思っていないからだ。 何でも妻はフランス人形のよう、と言われたのがこれで3回目だそうだが、
「考えてみたら 『フランス人形』 ってどんな人形やねん(←妻は大阪出身)」
と言うのである。 そういえば 「フランス人形」 という言葉は昔からよく聞くけど一体どういう人形のことを指すのかよくわからない。 色が白くてお目目がパッチリで、金髪がふっさふさのヤツならとりあえずみんなそう呼んでいるのではないか。
確かに妻の髪の毛は本人がうっとうしいと悩むほどふっさふさだが、それは金髪ではなく白髪を必死に 「シエロのライトブラウン」 で染めたものであり、顔立ちに至っては色は白いかも知れないが 「アジア人まる出し」 である。 やはり顔色と髪の量の事のみを指してそういうのだろう。
「そういえば」 と妻が言うには
「ウチの妹は小さい頃おかっぱ頭だった時、『お菊人形にそっくりやなあ』 てよお言われたんよ」
だそうだ。 本人はわけもわからず 「お人形て言われた」 と喜んでいたかも知れないが、日本の怪談の代表格のひとつ、お菊人形である。 それを言うならせめて 「市松人形」 にしてあげて欲しかった。 人間なんだから髪の毛も伸びます。
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